新人看護師には必ず、ペアになり担当するプリセプターがいます。
プリセプターは主に新人のメンタルヘルスのフォローや、看護基本技術の習得のための指導や支援を行います。
プリセプターは部署の新人教育責任者の係長、師長などと共に、月一回必ずプリセプター会を行います。
新人教育プログラムが順調に進んでいるのか、予想外の問題はないか。話し合うことはたくさんあります。
今回は密着している大学病院新人 高橋芹奈さんの所属病棟 NICU・GCUのプリセプター会に潜入してお話を聞いてきました。
日勤終了後から始まるプリセプター会には、9人のプリセプターと係長が参加します。
日勤者が主ですが、休みのスタッフや夜勤明けのスタッフもいます。(業務の一環ですのでもちろん手当がつきます)
会をスムーズに運営するために、司会書記はプリセプターの持ち回りで決まり、議題はあらかじめ提示されています。
その他にも、各チーム会で出た意見などが話し合われます。
例えば、振り返りシートを記入する時間について。夜勤のシャドーイングについて。などなど。
プリセプターが主体的に話し合い、結論を出せるようにするため、係長は隅に座ってじっくり耳を傾け、結論が出た後にいくつか補足をする、というふうなやり取りで進んでいきます。
決定事項に関しては、議事録が提示され、重要なものは申し送りで共有されます。
また、チーム間で共有できるように、病棟会などで報告されます。
プリセプターの悩みや疑問もこの会で話し合われることで、解決することもあれば、皆で解決策を考えることも出来る、有意義な話し合いの場です。
係長 渡邉さんに新人へのメッセージを聞きました。
「9人はNICU・GCUを希望の部署として入ってきてくれました。
小児系の部署なので、集合研修で学んだことを、そのまま実施できる事は少なく、小児のマニュアルに沿って部署で復習していく必要があるので大変かもしれません。
病棟のスタッフ全員でフォローしますので、覚えることが多く大変だとは思いますが、モチベーションを保ってついていてきて欲しいです」
写真:係長 渡邉さん
プリセプター 髙塚ふみのさんにペアの新人 高橋芹奈さんの印象を聞いてみました。
「ハキハキしていてやる気に満ちています。いつも笑顔で明るいです。わからないことはきちんと先輩に聞けています。とても可愛いプリセプティーです」
写真:プリセプター 髙塚さん
簗瀬コメント
「昭和大学附属病院の教育制度の中で、新人は半年間プリセプターにつきます。プリセプター会で話し合ったことが病棟内できちんと共有されているのか、チーム会で必要性を説明するのもプリセプター役割の一つです。それをフォローするのが係長を中心としたスタッフ全員です。その中で様々な学びを経て、プリセプター自身も成長していきます。1年後の皆さんがどのように成長しているのかもあわせてお届けしたいと思います」