感染管理認定看護師
PROFILE福岡 絵美さん
専門・認定(分野)を目指した理由
消化器外科病棟に勤務していた際に、手術部位感染で入院期間が延長したり、開いたままの手術創にショックや不安を訴える患者さん、敗血症などで重篤となる患者さんをみてきました。この感染症をどうしたら減らせるのか、看護師として何をすべきなのかを学び患者さん達に還元したいと考え、この分野のスペシャリストとなることを目指しました。
主な活動内容
感染管理者として全診療科・全部門に対して組織横断的に活動しています。感染制御チーム(ICT)と抗菌薬適正使用支援チーム(AST)に所属し、医師や薬剤師、臨床検査技師などのメンバーと共に、患者さん・職員の安全を最優先に、実施すべき感染対策や適切な検査・治療・ケア提供の支援や指導を行っています。また現在はCOVID-19対策本部にも所属し、COVID-19の感染対策や病床管理の指揮を執っています。
今後の目標
COVID-19の影響もあり、感染管理分野はこれから更なる飛躍をとげると感じています。同時に、医療機関だけではなく高齢者施設や学校など、あらゆる場所で適切な感染対策を実践する必要があるとも感じます。これからは病院における感染症対策はもちろん、病院の敷地から少々飛び出して、地域全体を視野に幅広く感染症対策やアウトブレイク介入支援などを行って、地域でのリーダーシップを図りたいと思います。
専門・認定看護師を目指している人へのアドバイス
「どうすれば認定看護師になれますか?」と質問されることがあるので、「千里の道も一歩より」と答えます。臨床実践の中で経験を積みながら、看護展開・ケアについて、目的や意義・根拠などを紐解いて、自身のスキルを正確・適切に高めておくことが大切です。資格取得後も、常時自分のスキルについてアップデートは必要になりますが、頑丈な基盤があればある程、活躍の幅も広がりやすいと思います。
チームで働く看護師にとって、大事なこと
私は常にチーム医療の中で感染管理業務を行っています。医療職とディスカッションをすることもあれば、事務員や委託業者の方などと対話することも多くあります。その時、常に「私は看護師である」ということを強く意識するようにしています。「看護師とは何をすべき職種で、患者にとってどうであるべき職種か」という看護観やぶれないポリシーも、チームで働く認定看護師の根幹には大事だと感じています。